
ものづくりをしている人にスポットをあてる、Recoronの特集「つくるひと」。毎回いろんな「つくるひと」紹介していきます。第1回目の「つくるひと」は、アパレルブランドylicht(リヒト)のデザイナー。
つくるひと vol.001 ylicht
Recoronでファンシーニットを展開してくれているylichtは、一貫した世界観と独特な雰囲気の素敵なブランド。ylichtのデザイナーは私の大切な友人でもある。そんな彼女に、ものづくりのこと、そして会社員から自分のブランドを立ち上げるまでの冒険談を聞かせてもらった。色々なブランドが溢れる中、ylichtのデザイナーような気持ちでものづくりをしている人ってどれくらいいるんだろう・・・。
聞くひと:豆粒人魚
Photography: 久世善子 ※一部、豆粒人魚が撮った写真もあります。久世さんが撮影されたものは、クレジットが入っています。
人魚:
レコロンの
ファンシーニット、とっても好き!Receoronみてくれた人からも好評だよ!
ylicht:
ありがとう。あんなクッションが家にあると、ほっこりした気分になるかなと思って。
人魚:
ほっこりできる!大量生産では出ない味がある。
ylicht:
昔のニットだから、手作りだしね。あったかみが出るんだと思う。
人魚:
そもそも、ylichtはシーズンものだけじゃなく、アンティークや古着をリメイクしたものも多いね。リメイクはブランド立ち上げた頃からしてる?
ylicht:
いや、最初からはしていなくて。2年くらい前からかな。
人魚:
リメイク始めたのはなんで?
ylicht:
もともと古着好きだから。昔から味のあるものが好き。アンティークの古着とかを見るとやっぱりすごい。昔の手仕事って、半端じゃない。職人の腕がすごい。これなんて全部手縫い!
人魚:
え?!これ手縫い?? よーく見てもわからないけど・・・
←これが手縫いだという、アンティークのワンピース。縫い目がとても丁寧。
ylicht:
もしかして手縫いじゃないかと思ってちゃんとわかる人に見てもらったら手縫いだった。
人魚:
タグとかもついてないし、小さいサイズだから、子供用かな?自分の子供のために作ったのかなぁ。だとしたらすごいね!手間かかってるだろうな。
ylicht:
そういうのがアンティークのいいところ。
人魚:
「ylicht」というブランドネームや、お店の「fluss(フルス)」の名前の由来は?
ylicht:
「ylicht」は「licht」というドイツ語で「光」という意味があって、自分のイニシャルの「y」をつけた造語。「fluss」はドイツ語で「小川」という意味。
人魚:
光も川も、自然のものだ!
ylicht:
自分の名前の中に、「光」や「川」という意味の漢字が入っているのもあって、いいなーと思って。「fluss」という言葉の響きも好きだし。
人魚:
なんでドイツ語なの?
ylicht:
ドイツ語の響きがすごくいいと思ったし、なんか一番しっくりきた。
人魚:
自分でアパレルブランド立ち上げるってことは、若い頃から「こういう服が好き!」っていうこだわりとかあった?
ylicht:
中学とか、自分で服を買う頃からすごくこだわりはあった。今迄色々なジャンルの服をきてけたけど、共通して言えることは他の人と同じじゃ嫌!っていう気持ちが強かったし。
人魚:
その頃はまだ自分でブランド作ろうなんて思ってなかった?
ylicht:
うん、思っていなかったけど・・・でも学生の頃から常に何か作っていたかな。革でお財布作ったり。いろいろ。
以前、松本英子さんのスチール撮影にflussが使われたことも!その時のphotoは松本英子さんのサイトで覧いただけます。
Eiko Matsumoto Website
人魚:
本格的に、ブランドやろう!って思った経緯は?
ylicht:
服飾の専門学校を出て、アパレル会社にいた時に、やっぱり自分の思い通りの服を作りたいって思うようになって。それでやめる1年半くらい前から自分で服を作って、知り合いのお店にワンラック分スペースを借りて売るようになってた。本当に独立しよう!って思ったのは会社辞める半年くらい前だったと思う。
人魚:
「独立しよう!」っていう決心は、なにかきっかけあったの?
ylicht:
うーーーーーん、きっかけというか。自分で自分らしいブランド、ものづくりをやりたいと思う気持ちを抑えるのが限界に達したから独立したんだ〜。我慢して会社で働いているのが耐えられなかった。ちゃんと準備して独立したわけでもないし、本当に勢いでやった!貯金も何もないのに独立したから(苦笑い)。
でも会社にいたから、流れや何をすべきかを身につけることができたし、感謝はしているよ。会社にいた時間は無駄じゃなかった。
人魚:
勢い!大切だねー。でも独立してブランドしたい人って沢山いるけど、その一線を超えれない人って多いと思う。やりたくてやる人とできない人、何が違うんだろう?
ylicht:
何が違うのかなぁー。けっこう、誰だってやろうと思えばできることだと思うし。別に難しいことでもないし・・・。始めることって重要だけど、実際は続けるのが大変なのであって始めるのは誰でもできること。やらない人は、本気でやりたいわけじゃないんだと思う。
人魚:
ylichtは立ち上げからどれくらいたったの?
ylicht:
2007年に立ち上げたから、4年目。3年こえた!
人魚:
4年間、色々落ち込むこともたくさんあるよね?
ylicht:
うん、そりゃーもういっっっっぱい!!!!でもすごくいいデザインができたり、思い通りの仕上がりになった時や、お客さんがすごく気にいってくれるのを見ると、がんばれる!
人魚:
作るものにたいしての満足度と、実際手にとってくれる人の喜びを感じること、だね。
ylicht:
そのどちらかが欠けても、だめだね。
人魚:
さきほど、学生の時からつくるということが好きって言ってたけど、やっぱりつくることが好きなのかな?
ylicht:
うん、そうだと思う。
人魚:
最後に質問!いつか、ものを作ることをやめることってあると思う?
ylicht:
それはない!絶対!ずっと、おばあちゃんになっても、死ぬ迄何か作り続けてると思う。「つくる」ということが自分の中ですごく自然なことだから。なんかあたし、「つくる病」みたい。何か作っていないとだめみたい。
人魚:
病気か・・・笑
ylicht:
うん(笑)。あたし、言葉で伝えるのがすごく下手だから、自分の中にあるものを、ものすっごい、ものに込めてる気がする。
歌を唄う人、絵を描く人、物語りを紡ぐ人、人と人を繋げる人、新しいものごとを創りだす人。
みんな自分なりの発信があって、表現方法があるし、なにかをつくりだしている。
ylichtのデザイナーは、服をつくることで言葉にできない想いを表現している。
一番印象に残ったのは、「始めるのは誰でもできるけど、続けるのが大変」ということ。
確かに始めるのは勢いだけでできるけど、でもそれを持続させるためにはその何倍、何百倍もの努力が必要!
貯金も何もなく自分のブランドを立ち上げた彼女が今も続けられているのは、技術やセンス、人柄もあるだろうけど、
やっぱり彼女のものづくりに対する情熱だな〜と感じた。
これからもylichtファンです!すてきな服を期待してます。また、Recoronでは今後ylichtのリメイクをどんどん展開していきたい!
Recoronでylichtがだしているファンシーニットはこちらからご覧いただけます。